緑子さんはケイコズガーデン・B&Bに来る早々この一輪のバラがとても気に入った。我が家のワイルドガーデンでも毎年咲くサーモンピンクのバラに似ている。さすがお気に入りの花だけあって接写にも念が入っている。
1月16日(日)、アオラキ/マウン・トクック・ヴィレッジから、7時間20分かけて400kmドライブの終点ティアナウの街というか村というか、(洋平に言わせると菰野と変わらない)、家並みが見えてきた。ケイコズ・ガーデン・コテジーズ・B&B を目指してきたのだ。
今回のニュージーランド旅行の最大の目玉は、ケイコーズ コテージだった。NOBURIN の長男夫婦 洋平&公子 が4年前に新婚旅行でニュージーランドを訪れた。そのときの土産話が ”啓子さんの宿”であった。ケイコ&ケヴィンにたいそうお世話になったと言うのである。そして、啓子さんの伝言が「両親もぜひ来て下さい。」であった。いつ実現できるか分からないが、そのときから、ここは一つの候補になっていた。 NOBURINがこのとき手にしていた地図を見て、ここらあたりが目指す ケイコズ・コテッジ だぞと車を止める。確かに道路の向かい側にその看板が、緑子さんの目に入った。
中をのぞくと早速、主人のケヴィンが、「タカハシサマ、ヨシコサマ・・」と、私たちを待ちかねていたかのように迎え入れてくれた。啓子さんもケヴィンも初対面でないかのよう。今日から3連泊のコテッジだ。想像した以上のホスト&ホステスとの出会だ。
ケイコズ・コテッジ全体が花園だ。その作りをコテッジ・ガーデンと言うのだそうだ。啓子さんのガーデニングの腕はたいしたものらしく、ガーデンを鑑賞するだけに訪れる人たちも少なくないそうだ。
ケイコズ・コテージガーデンを紹介しよう。表の通りに面して、一風変わった一世紀前の荷馬車がある。ここがケイコズ・ガーデン・コテジーズ・B&Bの入り口だ。通りにまで啓子さん丹精の花たちが咲き乱れている。そして、奥に入るとB&Bのofficeの案内板がある。
これら案内の看板はおそらくケヴィンの手作りだろう。こんなのケヴィンにとって朝飯前のはずだ。だって、ケイコズ・コッテージの建物自体ケヴィンが建てたのだという。代々彼の家は大工なんだそうだ。たしか、おじいさんはイギリスから渡ってきてティアナウの教会を建てたとも聞いた。
手作りのものはまだある。池だ。枠を作ってセメントを流し込んだのだ。池には蓮など水生の花たちが咲いていた。少し日本のものが入っているのが啓子さん風なのかなあ。池には水生草花だけでなく金魚も泳いでいた。時々猫が金魚をのぞきに来る。 鳥たちも水浴びに来る。とかく、素人が手作りすると、あらが見えて全体がぶちこわしになるのだが、さすがケヴィン、たいしたものだ。そういえば、近くの小学校のプールもボランティアで作ったとか。恐れ入りました。
一番上の写真にあるオフィスになっている母屋、皆さんが歓談したり朝食をいただいたりする建物がある。この屋根には、ご覧のように日の丸とニュージーランドの国旗が掲げられている。そのポーチにも豪華なカサブランカ(かな?)やペチュニアのハンギング。
ここが私たちに準備されたコテージだ。池のほとりを渡るとバラやサトウキビほどの尾花の植え込みがある。玄関を入ると気持ちよくくつろげる部屋があった。ベッド、キッチン、シャワー室、書き物のできる机、籐いすとテーブル。ここから庭の様々な花が眺められる。
NOBURINの旅行ではいつも馬が登場する。今回もそうだ。ケイコズ・コテージズの隣には広い馬場がある。雌の馬がたった一頭のんびりと暮らしている。隣の啓子さんはと言うと、ガーデニングに余念がない。広いガーデンにはそれなりに肥やしが必要だ。彼女、隣の馬場に目を付けた。
一輪車を押していって、そこに落ちている馬糞をかき集めては花たちの肥やしにするのだ。馬の発情期には気が荒くなっているので注意がいる。馬が遠くで草を食んでいるのを見届けて作業を始める。一生懸命だ。そのとき、馬づらが、ぬっと現れ啓子さんびっくり仰天。馬さんは、唇をむき、歯を丸出しにして ニッ と笑ったのだそうだ。啓子さんは言う。「馬って笑うんですよ。」そして、向きを変えて、湯気のでるほやほやのやつをぽろぽろと落として立ち去って行った、というのである。美しい花を咲かせるのに、啓子さん奮闘努力の日々がうかがえた。
ホームページ http://www.keikos.co.nz/Jpanese/index.htm
宿泊施設情報、部屋タイプ、共同利用施設、周辺情報、オーナーへのインタビューなどたくさんの情報が盛り込まれています。ガーデン、ジェット噴射のでるスパバス、ケイコのデナーとランチボックス(次回で紹介します)を覗いてみて下さい。
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