TOPページへ 24連装ロケット砲

タミヤ改 1/35




 24連装ロケット砲は東宝自衛隊が誇るオリジナル兵器で、通称は「ポンポン砲」、56式24連装ロケット砲車(初出は'55年な んですけどね)と呼称することもあるようです。
 初登場は「ゴジラの逆襲('55)」ですが、以降公開された怪獣映画に幾度となく出動し、脇役メカながら東宝自衛隊と言えばこの車両が思い浮かぶぐらいの存在感を示しました。
 とはいえ、登場回数が多い割には、怪獣に対し有効な打撃を与えることはできなかったんですが、発射シーンがとにかく派手で、 これ1台で戦車数台分の視覚的効果はあったんじゃないかと思います。
 一番印象に残っているのが「空の大怪獣ラドン('56)」の福岡市内での攻防戦。 伊福部昭(大先生)の緊迫感溢れる旋律に乗せて、 2台一組でバシバシ撃ちまくる姿は、F86Fの空中戦と並ぶ名シーンだと思います。





 ところでこの24連装ロケット砲、登場するたびにバージョン違いというか小改造が施されていまして、 ちょっと調べてみただけでも以下の通り違いがあるんですよね。

 ・ゴジラの逆襲('55) 後部レーダーアンテナ無 荷台アオリ無
 ・空の大怪獣ラドン('56) 後部レーダーアンテナ有 荷台アオリ無
 ・地球防衛軍('57) 後部レーダーアンテナ無 荷台アオリ有
 ・大怪獣バラン('58) 後部レーダーアンテナ無 荷台アオリ有
 (以降の作品は、ほとんどの登場シーンが上記フィルムの使い回しなので省略)

 とまあ、概ね3種類のバリエーションが展開されています。
 今回製作したのは、「後部レーダーアンテナ無 荷台アオリ有」のバランあるいは地球防衛軍仕様ということになるんでしょうかね。






 キットはタミヤ製のミリタリーミニチュアシリーズ、アメリカ軍の2 1/2トン 6×6カーゴトラックをベースにしました。 と言っても、使用したのはシャーシとタイヤぐらいなんですが。
 参考にしたサイト様がこれを使用していましたんで真似してみたんですが、実はこの車両、正確な諸元がよくわかっておらず、大型車(いわゆる10トン車) なのか、中型車(4トン車ですね)なのか、はっきりしない所があるんです。
 だもんで、大型車、例えばアオシマのダンプとかをベースにしてもよかったのかもしれませんが(スケールは1/32になりますが)、 結局予算の都合上(またかよ)こちらをベースにしました。
 ホイールベースから大体の長さを割り出しましたが、幅については雰囲気重視というか割とテキトーで、実際のプロップもトレッドは狭めで、かなり内股になっています。





 起こした図面(ていうかメモ書き)をもとにボディをプラ板 で箱組みしたんですが、悩んだのがロケット弾発射機の砲身の口径。6列×4段に組んで、なおかつ荷台部分に違和感なくおさまる大きさということで検討しましたが、 結局タミヤの5ミリプラパイプに落ち着きました。
 タミヤのプラパイプはもともとストックしていまして、今までにも少しずつ使っていましたが、なかなか減らずに「こりゃ、一生かかっても使い切ることはないだろうな」 とか思っていたんですが、24本も切り出していたらあっという間に使い切ってしまい、買い足すハメになってしまいました(笑)。
  で、このままだといかにもミニチュア然とした佇まいになってしまいますんで、ステップとか保安部品(ミラーとか方向指示器、当然アポロ式)を取り付けて ディテールアップしようかとも思ったんですが、結局映画登場時のままの姿にしました。 ちなみに左側の燃料タンクは実際のプロップにはない物です。パーツが大量に余ってしまいましたんで、勿体なくてなんとなく取り付けてしまいました(根っからの貧乏性)。

 あと、ロケットの発射筒の部分は可動しますが、回転させると方向によってはアオリの手摺部分に引っかかってしまい、仰角が取れなくなってしまいます。
 うーん、何たる俯角、いや不覚(殴)。
 


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