TOPページへ MX-83  ミサイルトラック(仮称)

アオシマ改 1/32



 この車両は、ゴジラ(1984)に登場しました。
 東京湾内に潜むゴジラを発見、東京のいずれかの地に上陸することが確実であることが判明し、それを阻止すべく自衛隊が出動します。
 その時、部隊が埠頭に展開するシーンに登場するのがこの車両です。
 ゴジラ映画は特撮のパートとドラマ(本編)のパートに分かれて進行していきますが、この車両はプロップ(ミニチュア)は製作されておらず、 実車がドラマのパートで登場しました。とはいえ時間にすると10秒もなかったんですけどね。
 姿を現したゴジラに対し、持てる火力の全てを動員して迎撃を開始するも、ゴジラの吐く放射能火炎によって部隊は壊滅、上陸を許すことになってしまいまし た。




 で、トラックはともかくこのミサイルなんですが、どこかで見たことあるよなー、 と思った方も多いはず。
 そうです、このミサイルこそあの西部警察に登場した、MX−83だったのです。
 登場したのはPARTVの第23話「走る炎!!酒田大追跡〜山形篇〜」ですね。強奪された防衛隊(自衛隊)のミサイルを巡って、 酒田港で攻防戦が繰り広げられました。
 ミサイルは、例によってこのロケのために作り起こされた物で、普通なら映画やドラマとかの大道具ですと予算や軽量化等の関係で木材やFRP等で製作した りするところなんですが、さすがは天下の石原プロ、そんなヤワな物を作るはずもなく、かかった製作費は1500万円、重量は6トンもあるそうで(それで大型車に積載されてたんですな)、 堅牢に作った甲斐あってあの爆破シーンにも耐え、西部警察とゴジラの世界線が同じなのかはともかく(いや違うだろ)、 めでたくゴジラ映画に再登場することになりました。
 ちなみにこの回の敵側のボスは、ヘンリー野口(田中浩)。逞しいのはいいけど、度が過ぎる腕白ぶりですね(笑)。
 怪しげな英語を話す中国系マフィアという役柄で、私が作業日報(ブログ)のタイトルに使った「ミサァイル」はこの人のセリフから取っています。




 という訳で、キットの話を。
 とにかくミサイルを積んでいるトラックは何か、という事から調べることになるんですが、グリーン1色に塗装されていましたのではっきりと分かりませんで した。 だもんで、またもやデアゴのDVDを引っぱり出してきて調べた結果、ふそうのFKシリーズの前期型であることが判明(正確に言うと大型仕様のFMね)。 よくよく考えりゃ、この映画の車輌提供は三菱だったんですよね。
 カラーリングとルーフのパトライト以外は、特に自衛隊車輌っぽい改造はしていないようです。
 そうと分かれば次はベース車両探しなんですが、ここはやっぱりアオシマかフジミだろうと思ったんですけど、フジミのキットは近所の店にはなく、 順当なところでアオシマのキットにしようと決めましたが、どのみち改造必至でしたので、「ミドルフレイトシリーズ」を使うのは忍びなく(高いし)、 バリューデコトラをチョイスしました。
 日野のキャビンを何とかふそうに見えるよう改修、荷台は、特徴的な深アオリと鳥居をノーマルの平ボディに直しました。
 ところが、シャーシ部分に何も付いてないことが分かりまして(バリューってそういう事だったのね)、燃料とエアーのタンク、 バッテリー等をテキトーに作って追加しました。
 色は、多分映画の劇中車だから、そこまでこだわってないだろうと判断し、TSのNATOグリーンを使用しました。

 そんでもって次は上物、ミサイルなんですが、手持ちの資料は先ほど話したDVDのみ。西部警察に関する資料は皆無でしたんで (当時録画したんですけどねー)、ネットで画像を拾いまくって当時積載されていた貨車(トラ70000)から大体の大きさを割り出して図面に起こし、プラ板を切り出して製作しました。
 台座部分は、ひょっとするとアウトリガー(脚みたいなやつ)があったかもしれないんですが、どうしても確認できなかったので省略。もし判明したら、 後日追加してもいいかもですね。
 ミサイル部分はストックしてあった塩ビパイプを加工して先端部はポリパテ、プラ板で安定翼を取り付けました。
 あと、トラックとミサイルは分離することも可能なんですが、積載時に安定するようトラックの荷台とミサイルの台座部分に磁石を仕込んでいます。





 


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