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タミヤ 61式改造 1/35



 多目的戦車は、怪獣総進撃(1968)に登場する東宝自衛隊のオリジナル兵器です。
 200ミリの主砲1門、160ミリの副砲を2門、2発のミサイルを装備し、見た感じでは機銃は装備しておらず、ほぼほぼ怪獣攻撃に全振りしたような車輌 です。
 怪獣映画で戦車や戦闘機と言えば、登場時に大挙して出動するも燃やされたり、撃墜されたりと散々なメに遭わされ、あくまでも怪獣の「引き立て役」に徹し ていますが、 それでもなお果敢に立ち向かう姿には感動すら覚えますね。
 この車両はそういう状況を考慮してか、無線操縦による遠隔操作が可能になっています。もちろん人が搭乗することも可能なんですが、ペリスコープ(要する に覗き窓)が少なそうで、 かえって操縦が難しい気もしますけどね。




 この映画ではこの他にも「これぞ東宝自衛隊」とも言うべき 様々なオリジナル兵器が多数登場しまして、なかなか見応えのあるものとなっています。
 東宝オリジナル兵器(主にAFVですが)は、それ以前からも登場していまして(66式メ―サーとか)、あくまでも自衛隊(防衛隊)の所有する兵器という 扱いになっていたんですが、 この映画に登場する車両は、どうも自衛隊の通常部隊とは違う部隊のようでして、登場する隊員も、いつものダークグリーンの戦闘服にM1ガーランドライフル (M1カービンかもしれません)といった装備ではなく、OD色のツナギの戦闘服に、国連マーク入りのジェットヘル、銃は当時最新の64式小銃という、当時としてはかなり垢抜けた ユニフォームで、 思えば平成ゴジラで言うところの対ゴジラ専門部隊、Gフォースとか特生自衛隊のはしりだったんじゃないかと思います。




 という訳で、キットの話に移りましょう。
 ベースはタミヤの61式、プラ板を箱組みして製作しました。
 私が自衛隊車輌を好んで作っているのはこのサイトをご覧になっている方なら既にお気付きかとは思いますが、61式もおいおい作るつもりで以前からストッ クしていました。 古いながらもいいキットなんですけど不満も若干ありまして、それはライトガードの形状なんですよね。今はエッチングのアフターパーツも出ていますんで、 致命的な弱点ではないんですけど、なかなかここら辺には売ってないもんですから、どうしようかなと思いつつ何年もストックし続け、 気がついたらピットロードから良さげなキットが発売されているではありませんか。
 タミヤの61式は作るの2個目だし、どうせなら、新しいキット作った方が面白そうだよね、と思ったんですが(買ってはいませんけど)、じゃあ今あるこの キットはどーすんだ、 ということで改造のベースにすることにしたんです。
 とはいえ、どちらかというと脇役のメカですんで、参考になる画像なんかあんのかよ、と思ってググってみたところ、

      作った人いるんだ(驚愕)・・・。

 という訳で、そちらのサイト(ブログですね、正確には)様の画像をパク・・・いや資料にしつつ、デアゴのDVDを観て感じた私の解釈も加えて(デッチ上 げとも言う)、完成させました。
 一応、砲塔回転、主砲と副砲、ミサイルは上下に可動します。面白がってキコキコ上下しているうちにバカになって、砲身が俯角取りっぱなしになるという 「戦車プラモあるある」を防止するため、砲身にカーモデルのタイヤに使われるシャフトとポリキャップを埋め込んであります。




 今回、ミリタリーモデルにありがちな考証とかにとらわれる 事なく作ることができて結構面白かったんで、 いっその事しばらくAFVはこちらのジャンルにも力を入れてみたいような気がします。そーいや、これもいわゆる劇用車ですね(こっちの考証も結構大変なん すけど)。
 


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