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トヨタ プリウス
S ツーリングセレクション
フジミ 1/24 |
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初代プリウスがデビューしたのは1997年。当時、まだまだハイブリッド車はキワモノというか、海の物とも山の物ともつかないシロモノで、市民権を得るまでには至りませんでしたね。私も当時は、「地球環境の事を考えるんなら、カッコイイ車には乗っちゃいけないのね」なんて思ったりしてました。
だってあのデザイン、お世辞にもカッコイイとは思えなかったんだよなー。グッドデザイン賞を受賞しているらしいんですけど、なにぶん私しゃ古くて俗な価値観を持った人間ですんで…しかも結構高かったし(あの車格で200万超えはちょっとキツいだろ)。
もっとも、当のトヨタもそんなバカ売れするとは思っていなかったみたいですが・・・環境破壊の一因とされてきた「自動車」を作る企業として、売れようが売れまいが作らねばならない、という義務感というか責任感というか免罪符というか、そんなのがあったのかもしれませんが、笛を吹いても踊るユーザーはまだまだ少数でした。
とまあ、あまりに色気がなさ過ぎた初代なんですが、諦めずに地道に研究開発を重ね、またエコに対する関心が高まった事もあって、二代目はすんなりと世間に認知され、ついにこの三代目は押しも押されぬ人気車になり、今日に至っています。
技術的には、まだまだ発展途上といわざるを得ない部分もあるにはありますが、これからもプリウスは着実に進化し続けるのでしょうね。いつかは「ハイブリッド」じゃなくなる日が来るのかもしれません。
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さて、フジミ製のこのキット、進化を遂げた実車に倣って、という訳でもないんでしょうけど、今までのキットとは違う、完成時の見栄えや作りやすさを重視したと思われる工夫が随所に見られますね。
灯火類のリフレクターはメッキパーツを採用、フロントグリルは別パーツ、しかもちゃんと抜けてます。
私が感心したのはドアミラーの取り付け位置が凹モールドで示してあったこと。窓枠に取り付けるタイプならまだしも、ドアに直付けするタイプのドアミラーですと取り付け位置が左右で微妙に違ったり、、イモ付けだと接着剤がはみ出したり、つけてもすぐ取れたりしますんでいちいち真鍮線で補強したりと結構手間がかかるんですよね。ただ、塗料の厚みを計算に入れてくれるともっと良かったんですが。
あと、細かいリサーチミスとか形状違いとかがかなりありますが、既に他所のサイト様でおおかた指摘されてますんで、ここで説明するのは省きます。実は私、ヘッドランプウオッシャーを追加した以外、ほとんどボディはいじってないんですよねー。どーせ黒で塗っちゃうから、画像で見たらほとんど潰れてわかんないだろうと思って(殴)。
街中であんまり見かける事がなくて、なおかつまだアップされてない色、と思ってこれにしたんですけど、これほど威厳とか迫力が感じられない車もありませんね(笑)。もともと肩で風切るタイプの車じゃないからなー。
このご時勢で、黒塗りのエコカーに乗っているオーナーはというと・・・という訳で官公庁の公用車をイメージしてみました。当初、県か市町村あたりで使用される車両を想定していましたんで、(一般職員が業務で使用する白の「L」よりは箔をつける必要があるかもしれないけど、かといってあんまり贅沢はできんだろ)という地方自治体の台所事情を考慮して(笑)、ほぼそのまま組めるSツーリングセレクション(OPなし)という設定にしてみました。
まあ後出しですし、Sにグレードを落とすというのも、所詮は他所様のサイトを参考にさせていただいた結果ですんで、なんか一つ余計な事をしてみようと思い、公用車らしくレースのシートカバーをつけてみました。手芸店で半端物のカフェカーテンを買ってきて、シートに合わせて切り抜き、塗装済みのシートに瞬間接着剤で固めながら直接貼り付けました。
ツルンとした印象のドア内張りですが、今回はドアハンドル(らしきもの)を追加するにとどめました。分厚いサイドウインドーからのぞくんだから、そんなに気にはならないかと(自分に言い聞かせている)・・・。
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フジミに限らず、今までのキットだと「お客さん、シロートじゃないんだから、これぐらいなんとかできるでしょ?」とでも言いたげな、不親切な部分も多かったんですけど、このプリウスはとりあえず作る人の事を考えてるのかな、という気がしました。実車同様、さらに進化することを期待したいですね。
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