TOPページへ 窓用換気扇を自作してみる。
 実家を新築した際、 狭いながらもなんとか確保した書斎ですが(正直に、模型製作部屋と言え!)、 建設費をケチった関係で、模型製作にできれば必要な換気扇が設置されていません (壁に穴開けるの、あんま好きじゃなかったし)。
 で、後付けするとなると窓用の換気扇しかないんですが、 だいたいどこのメーカーも高さの上限は110〜120センチ。 ところが部屋の窓は以前から使っていたウインドエアコンを付けるために大きめにしてしまい、 その高さ124センチ。別売りの脚を足せばいいんですけど、 たった4センチのために余計な出費をするのもすんごく気が引けます。 さあ、どーしたもんか、という訳で残された道は自作しかないわけで・・・。
 こちらが問題の窓。ここに換気扇を設置する予定です。 右側はウインドエアコンを取り付けますんで、ダブルで設置するとこれでもかなり狭くなってしまいます。
 自作するにしても、金属を加工する技術も道具も持ち合わせておりませんので必然的に木製になるんですけど、 木工なんか中学の技術の時間に本箱作って以来、やったことありません。

 で、買ってきた材料の一部。

1  材木 パイン集成材
 何せ本格的な木工は初めてですんで、いきなり材料選びで悩んでしまいました。
 日曜大工でシロートが気軽に扱える物って、ラワンぐらいしか思いつかなかったんですけど、 最近は用途に合わせていろんな物が揃ってますね。
 強度と値段の関係でこれに。
2  ボルト 8×70ミリ
3  ノブスター 
 これを取り付けると、ボルトが手で回せるようになります。
4  爪付ナット 
 木に直接打ち込みます。供回りしなくなります。
5  木ねじ
6  ウレタンシート 
 糊付きですんで、適当な大きさにカットして貼り付けることができます。

 基本コンセプト(エラソーに・・・)は

1  あくまでも、ホームセンターで揃えられる材料で作る。
2  家に一切傷を付けない。
3  せっかくの自作なんで、既製品にない機能を付けたい。ということで、 使わないときは簡単に取り外せるようにする。
 この3点ですね。


 よく考えたら、 肝心の換気扇本体をまだ買っていませんでした(殴)。 これがないと寸法が決められないので作業が進みません。
 某ジョーシンのポイントがたまってましたんで使おうと思ったんですが、 大手家電メーカーの物しか置いてなくて(値段もだいたい6000〜8000円ぐらい)、 「これだったら、プラモ買った方がいいよなあ・・・」とか思ってしまいまして、 結局近所のホームセンターにてノーブランド品を購入。
 20センチ径で2800円と激安だったんですが、 前面のカバーはともかく本体のフレームやルーバーまでプラ製。 台所でハードに使う訳じゃないからいいんですけどね。軽く作れるし。
 と、いうわけで横幅 (取付け部の内径)は25センチに決定、作業を進めます。 ノコで切る際は切りしろを取っとかないと微妙に短くなってしまいますんで、その辺も考えて切り出します。 とは言え、切るとどうしても切り口が斜めになってしまいまして、まっすぐ切れません。まだまだ修行が足りませんな。


 各パーツを組んでみました。木ねじで固定しています。
 ドライバーで1本1本締めるのはさすがにキツいので、思い切って買っちゃいましたよ。前から欲しかった物でしたし。
 あまりこういう工具類は詳しくないんですけど、値段とトルクを考えて日立製のこちらをチョイス。 ネットで相場を調べようと思ったんですけど、このデザインのやつはどこにも載ってなかったんですよね。既に型落ちか?

 両端の丸い部分は、 ホールソーで開けました。先端工具類は実は100均で入手しましたが、充分使用に耐えますね。 ただ、100均の工具は当たりはずれがでかいんで、少しずつちゃんとした物を買い揃えたいと思います。

 で、今回の目玉。 上部はこのように爪付ナットが打ち込んであります。中央の2本のボルトを回すと・・・。


 このように伸びて、 窓枠を締め付けて固定するようになっています。本当はもっとスコスコ上下するはずだったんですけど、 いざ組み立ててみるとやけに動きが渋いです。精度がイマイチですね。

 換気扇本体を組み込んでひとまず完成。
 塗装は、マホガニー調のニスをスプレー塗装、隔壁にはプラダン(ダンボール状に加工した塩ビ板)を使っています。
 あと、枠の上部と底部にウレタンシートを貼り付けて、窓枠との密着と傷つきの防止に。

 
 窓に取り付けた状態。 このままだとサッシとの隙間ができてしまいますんで(左)、プラダンで塞ぎます。
 この板はマジックテープで着脱できます(写真左の奥に、はずした状態で置いてあります)。

 換気扇だけなら、あってもなくても同じ。 やはりこれがないと機能しません。という訳でダクトを作ります。
 プラダンを透明の荷造りテープで留めて組んでいます。

 次は塗装ブース。これもプラダンのテープ留め。
 この2点本当は、使わない時は折りたためるようにしたかったんですけど、反発力が思いのほか強力で (90度に折るのがやっと)、普通に箱組みするしかありませんでした。
 
 換気扇本体に取り付けるとこんな感じ。 右は、筆塗りモード(笑)の状態です。

 とまあ、一応完成したんですけど、結構贅沢な造りにしてしまったんで、辛うじて「安くついたかな・・・」という感じです(工具類も計算に入れると完全にアシ出てますが)。
 肝心の性能はどうかと言うと、これがまたかなり強力でして、缶スプレー吹いても問題なく排気されますんで、これでもうベランダで洗濯物を気にしながら吹かなくても済みそうです。あと、まだ試してませんがポリパテなんかをガシガシ削っても大丈夫かもしれませんね。
 勿論、休憩時の一服もOKです(ブースに顔突っ込むのがまあ、ナンですが)。
 セッティングが意外と面倒臭いとか、はずしたらどこへ置いたらいいのかとか多少問題(多少かぁ?)はありますが、ひとまず現状ではこれがベスト、ていうかそれ以上の方法が私にゃ思いつきません。

 
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